測定方法 |
用途 |
原理及び特徴 |
磁力式測定法 |
亜鉛メッキや工業用クロムメッキの現場での管理に目安として有効である。 |
測定機のセンサーと素地との磁気的引または、磁束の磁気抵抗が中間皮膜層の厚さによって変化することを利用した測定法。対象は強磁性体上の非破壊性皮膜の厚さ測定。 |
渦電流式方式 |
電導性素地上の非電導性皮膜の測定に多く利用される。陽極酸化皮膜、有機皮膜の厚さ測定など。 |
高周波電流をながしたコイルを内蔵したプローブ子導電性の物質に近づけると渦電流が発生し、コイルに流れる電流に変化が生じる。この変化量で皮膜厚さを知る。 |
ベータ線方式 |
プリント基板回路配線板やコネクターなどの電気部品の金メッキ厚さ管理にもちいられる皮膜厚さは厚いものまで測定可能。原子番号の大きいもの〜50µm、小さいもの〜300µmといわれている。 |
ベータ線の透過または散乱されて、もどってくるベータ線の量から皮膜厚さを求める方法。素地と皮膜金属の原子番号がなるべく離れている組み合わせ。特に貴金属メッキ皮膜の測定に利用価値が高い。 |
蛍光X線方式 |
電子部品用の貴金属メッキ厚さ管理の他、薄膜の測定にもよい。皮膜厚さ15µmまでが測定可能といわれている。 |
X線を照射し、発生した蛍光X線の強度を皮膜厚さに換算して求める方法。ベータ線による方法に比べ中間皮膜の厚さ変動の影響が少ない。測定厚みや面も広い範囲で選択できるなど利点が多い。 |
測微器方式 |
工業用クロムメッキの現場での管理に利用されている。 |
メッキ前後の寸法を測微器で測定し、皮膜厚さを求める方法。 |
スピリット顕微鏡式 |
陽極酸化皮膜の厚さ測定などに利用されている。6µm〜30µmの皮膜厚さに達するといわれている。 |
透明または、透明に近い日に45度の角度で光をあて(スピリットビーム顕微鏡を使用)表面と素地面の光の屈折面の差から皮膜厚さを求める方法。 |